市木側の基岩の風化形態
この地域は、流紋岩〜石英安山岩質凝灰岩の分布域で、次のような風化形態をたどるものである。
(1)ほとんど風化を受けていない状態(初生的な節理はある) (2)節理沿いに風化が始まるが岩芯のほうまで風化がしやすく細片化する (3)節理付近は砂状化し、細片化は更に深部まで進む (4)地表付近は分解がすすみ、一部粘土化(土壌化)する
市木側は、このような状況から矢上側のような岩塊の多い地盤とはなっていない。また、古期の凝灰岩であるため、風化も全般には進みにくく、比較的浅い位置から岩盤状になる。ただ、所々にある断層の付近では、非常に割れ目が発達し、細片状が深部まで続く箇所や、そういう中で地すべりを生じた地域もありそこでは15mを越える均質なシルト層を形成していた。
また、割れ目が多いことが基本的な問題としてあげられたが、並行して林道が建設中であったため、その切土面の情報は有益であった。
状況写真
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